簿記3級最速攻略ルート
ずばり結論から書きます。
- テキストを読む
- YouTubeの簿記動画を倍速再生で聞く
- 模試を数回分解く
以上、1週間あれば合格できます!(できました)
では、ここからは勉強法の詳細と共に受験体験記を書いていきます。
なぜ簿記を受けたくなったか
今年の元日に漠然と「新たな資格を取る」という目標を立てました。漢検1級チャレンジ以降、趣味の勉強がおろそかになっていたので。
さて「新たな資格」として何を受けよう?
…と考えたときに、気軽にチャレンジできる「簿記3級」が思いつきました。
- 社会人の基礎教養
- 周りの人も結構受けている
- 簿記3級なら高校生でも合格できるレベル
- 最近ネット試験が始まって近所で毎月受験可能になった
- 受験料も2850円と安い
学生の頃は「え?簿記?渋い資格だなww」とろくに内容も知らずにナメてたんですが、会社で働くようになってその重要性に気づきました。
いざ簿記のテキストを読んでみたら、仕事で聞き覚えのある用語が伏線回収のごとく出てきて驚愕。入社1年目の段階で学んでいたらもっと仕事が捗ったな、と今になって思います。
1. テキストを読む
フォロワーも本屋もイチオシのテキストがこれです。
『スッキリわかる日商簿記3級』(TAC出版)
毎年改訂されているようなので自分が受ける年の最新版を買うように気をつけてください。
TAC出版から『スッキリうかる日商簿記3級 本試験予想問題集』という姉妹品も売られていますが、僕はテキスト(&巻末に模擬試験1回分)だけで十分だと思って買いませんでした。
テキストはイラストが豊富で「フムフム…簿記ってなんだろう」「現金過不足の原因、わからないニャ」とか言ってる猫くんがゆる〜い感じで仕訳を帳簿に記入していくので楽しいです。
個人的には序盤から出ていた白猫ちゃんの会社がいきなり倒産する回が良かったです(猫世界はゆるいので「ごめんねぇ〜」で許されるし、倒産後になんだかんだで償却債権取立益が発生して超平和)
文字多めの漫画を読む感覚で、3日で読破できました。
2. YouTubeの簿記動画を倍速再生で聞く
簿記 YouTuber のふくしままさゆき先生の動画がめちゃくちゃわかりやすいです。この動画のおかげで独学で合格できたと言っても過言ではありません。
簿記3級独学応援っ!【入門!初心者の人が一番最初に見る動画:仕訳がメッチャわかる!】全24回(基礎18回+じっくり復習6回)
ゆっくりとした口調で説明しているので倍速再生でサクッと聞くと時短になります。演習編は通常速度で再生して、だいたい9時間ぐらいで全部視聴できました。
あらかじめテキストを一巡しているので、動画は基本的に復習用です。「フムフム...」と言いながら視聴し、テキストで十分に理解できていなかった箇所の理解を深めていきました。
温厚な語り口調で講義を進めてきた先生が急に厳しい口調で「仕訳ができないのは論外!」とか言い出す第23回(精算表)が特に熱いのでおすすめですw
この回で、精算表に苦手意識がある人は
- 決算の流れがわかってない
- そもそも仕訳ができない
- 各勘定科目が5つの概念のどれなのかわかってない
のどれかに属すると言われて、あまりにも図星でハッとしました。
精算表に苦手意識を持っていた僕は見事に3番目のパターンに該当し「貸方か借方かだけわかれば仕訳できるし十分でしょ〜」と思っていました。原因に気づけたおかげで試験前に手を打てました。ふくしま先生に感謝ァ。
3. 模試を数回分解く
テキストの巻末の模試だけ、最後まで大事に取っておきました。
そして万全の体制が整った試験前夜にいざ模試に挑戦!
結果は……
80点
合格ボーダー70点には達しているのですが、正直手応えがあって100点取れたつもりでいたので動揺しました。
第3問の精算表の問題で20点分ミスしてしまったようです。
間違えたポイント
試験は午後からだったので、午前中に日商簿記の公式サイトに載っている簿記3級サンプル問題にもチャレンジしました。セット問題が2回分あり、ちょうど良い直前対策になりました。(ただし、答えはあるものの解説がなく、かつ、問題が5問セットの古い構成なのが残念ですが)
試験本番
開始前
試験会場は近所の小さなパソコン教室で、受験者は5名ほどでした。
試験開始10分前まで普通に授業が行われており、みんな廊下や休憩所で直前までテキストを読んでました。僕は直前に「これも覚えてない!やばい!」と慌てたくなかったので漫画を読んでリラックスしてました。
持ち物は「受験票」「身分証明書」「電卓」だけ。「筆記用具」がないというのが斬新でした。本当に持っていかなくてよいの?と不安になりましたが、本当に必要ありませんでした。ボールペンと計算用紙2枚が机の上に置いてありました。
「電卓」は普段スマホのアプリを使っているので、物理デバイスとしては関数電卓か計算尺ぐらいしか持ってませんでした。
▲ 計算尺は一応持っているだけで全然使い方を知りません
関数電卓を持っていこうと考えていたのですが、受験の注意事項に関数電卓NGと書いてあるとフォロワー(たんぐすてーん!氏)に教えていただき、事なきを得ました。(結局、家族に普通の電卓を借りました)
簿記 試験科目・注意事項
計算器具(そろばん、電卓。どちらかを1つ)を使用しても構いません。ただし、電卓は、計算機能(四則演算)のみのものに限り、例えば、以下の機能があるものは持ち込みできません。
・印刷(出力)機能
・メロディー(音の出る)機能
・プログラム機能(例:関数電卓等の多機能な電卓、売価計算・原価計算等の公式の記憶機能がある電卓)
・辞書機能(文字入力を含む)
普通の電卓にも「MR」のようなメモリー機能は付いていますし、「 √ 」ボタンだって関数の一種なので、OKの電卓とNGの電卓の線引きが難しい気もしますが……
試験開始
さて試験が始まりました。
試験時間は60分です。聞くところによると、以前は90分でしたが、試験時間が短くなり、問題数も減ったらしいです。
問題構成は大問3つで、出題内容は過去問と大きく変わっていなかったようです。しかし僕は模試を解いた数が少なかったので「このタイプの設問は初めて見たぞ……どうやるんだ……!?」と途中で詰まってしまい、序盤で意外と時間を使ってしまいました。
出題内容の詳細を書くことは禁じられているので、あまり多くは語れませんが、【簿記3級】 <苦手分野対策>勘定記入【Study Pro】などの苦手分野重点対策を解いておくべきだったなと反省しています。*1
残り10分で第3問の半分以上が空欄になっていて焦燥感で手が震えました。決算整理仕訳を全部書き出してから最後にまとめて貸借対照表と損益計算書の空欄を埋めるやり方はリスキーだったのかもしれません。
一切の検算を諦めて死に物狂いで電卓を叩き、脊髄反射でキーボードを打ち込み、なんとか時間内に全部の空欄を埋めることができました。残り7秒でした。
試験終了
試験が終わったら余韻にひたる合間もなく、即合否判定が出ます。
結果は……
合格 でしたヽ(・∀・)ノ
- 第1問 36 / 45
- 第2問 9 / 20 (笑)
- 第3問 32 / 35
- 計 77 / 100
という内訳。第2問が目も当てられない成績です。猛省。
まとめ
- 約1週間の学習時間で簿記3級に(なんとか)一発合格できました。
- ふくしままさゆき先生の動画が神教材すぎます。
- 模試は大事なので時間の許す限りたくさん解いたほうが安心です。
- 関数電卓は持ち込み禁止なので気をつけましょう。