大阪駅の床に描かれた巨大迷路 完全攻略マップ

関西最大のターミナル駅である大阪駅。その中央コンコースにある「秘密」が隠されているのはご存知でしょうか。まずは写真をご覧ください。

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床のタイルに注目。

黒色と白色のタイルが奇妙な配置で敷き詰められていることが気になりませんか。

実は……


巨 大 迷 路 になっているのです!!!


コンコースをひたすら歩いて迷路の端っこまで行ってみると、スタートとゴールと思われる場所にちゃんと小さな菱形の印が埋め込まれていました。*1

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迷路の大きさ

朝日放送ビーバップ!ハイヒール 大阪環状線ミステリー編2」(2019年2月7日放送)によると、この迷路は1991年*2に当時の設計者の遊び心で作られたもので、迷路の幅は6.8m、長さはなんと80mもあるそうです。

僕も気になって大阪駅で個人的に計測してみたのですが、タイルの枚数が横17枚・縦194枚で、タイル1枚が40cm四方だったので、幅6.8m、長さ77.6mという結果になりました。2.4mの差は目地の分の誤差と考えても少し大きいので、もしかすると番組で紹介された80mという長さは概数だったのかもしれません。

迷路の設計者

遊び心にあふれる「当時の設計者」が誰なのかというのも大変気になったのですが、インターネットで検索してもなかなか答えに辿り着けませんでした。現地で調査を行ったところ、大阪駅中央南口(大丸梅田店の南側)の柱に設置されている「大阪駅の歴史」パネルで設計者の名前を発見しました!

建築家・東孝光先生の監修の下、列柱と床のデザインを特徴付け、駅全体として統一感のある空間づくりを目指した。柱上部には柱毎に異なる意匠の照明器具を配した。床のパターンをたどると迷路になっている。また、柱の大理石にはアンモナイトの化石が眠る。これらは第5代大阪駅開発でも活かされている。

東孝光氏は、打ち放しコンクリート・狭小住宅の先駆けである「塔の家」をはじめとして、数々の都市型住居の建築を手がけたことで知られる大阪市出身の建築家です。東環境・建築研究所の公式サイトの作品一覧にも載っていませんが、大阪駅のコンコースも手がけていたとは驚きです。

巨大迷路完全攻略マップ

大阪駅の構内図をいくつか見て回ったのですが巨大迷路のマップは載っていませんでした。ネット検索しても出てこなかったので「誰かが攻略マップを作って迷える民を救わねば…!」と奮い立ち、タイル1枚1枚つぶさに調べながら、巨大迷路完全攻略マップを自作しました!

マップを使って迷路を高速クリアして他の大阪駅ユーザーたちに差をつけましょう。迷路デートで良いところを見せたいという諸氏にもおすすめです。


以下、ネタバレ注意です!!
(※ネタバレが気になる方はこちらからお戻りください)


地図の上が北です。現地では「↑中央北口」という矢印があるので、それを手がかりにすると北を間違えません。

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(大きなサイズの画像はこちら

はじめて迷路の全貌が見えましたが、めちゃめちゃ長いですね!

最短経路を通ると約200m(タイル500枚)でクリアできます。目標タイムは2分です。

迷路を横断している4本の黄色い線は点字ブロックです。迷路が作られた当時はなかったのですが、後年設置されたようです。何本目の黄色い線かを意識しながら進むと、全体のどのあたりに今いるのかが把握しやすいです。

黄色い線を区切りに全5ステージに分けると、第2・第5ステージは「左手法」*3、第4ステージは「右手法」を使うことで比較的最短に近い経路で攻略できるという裏技はぜひとも押さえておきたいところです。

なお、実際に大阪駅で巨大迷路に挑戦する際は、迷路を無視して進んでいる通行人の方々にぶつからないように十分気をつけて楽しんでください。

追記

完全攻略マップを作るために出張帰りに大阪駅で迷路の写真をたくさん撮りまくったのですが、後で調べてみたらGoogleストリートビューでも迷路が撮影されていました。特殊な撮影で通行人が消えています。最初からストリートビューを使えば楽だったな。

*1:スタートとゴールの印は2007年に設置されたようです。朝日新聞デジタル「駅の床に隠れた遊び心 迷路や「忍者」、飛び出す特急…」(2015年6月28日)に「この迷路は、2007年の床の張り替え工事で、さらに進化した。タイルの濃淡が強くなり、スタートとゴール地点に、5センチ角の黒い御影石が埋め込まれた。」という記述がありました。

*2:朝日放送ビーバップ!ハイヒール」では1991年と紹介されていましたが、大阪駅構内の歴史パネルには「民営化後のコンコース改良(平成2年)」と記載がありました。1990年から1991年にかけて年を跨いで改良工事が行われたのかもしれません。

*3:左手法は左側の壁に手を付きながらひたすら進むという代表的な迷路の解法です。外周にスタートとゴールがある平面的な迷路であれば、最短経路ではないにしても最悪壁の全長分だけ歩けば必ず右手法で迷路をクリアできます。