ふれっしゅのーと

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趣味に生きる30代エンジニアが心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく書きつくるブログ

漢検1級 2019年度第2回 自己採点結果

漢検1級 2019年度第2回(2019/10/20)を受検してきました。前回よりは解けた気がしていますが、果たしてリベンジなるのでしょうか。漢検協会が公開している標準解答をもとに自己採点していきます。

(一) 読み

1 さし
2 そじゅつ
3 せんけん
4 とうほん
5 こうしん
6 ばしゅう ばとう
7 どうひょう
8 へんち
9 せんしょく
10 しんい
11 げきしゅ
12 てんかん
13 へいとく へいとう
14 ゆうぜん
15 べんち
16 せっけん せったん
17 しょうじょ
18 しかい
19 てんねい
20 しんどう たんし

21 けぬき
22 あば
23 ここ
24 みずのえいぬ
25 や
26 あさげ あさがれい
27 と
28 こま
29 けず
30 さわ

6「馬絛」は仕方ないとして、13「弊竇」は今思えばケアレスミス。家に帰って再現解答を作るときに「あれ?これは『とう』なのでは…」と手が止まりました。

16「啜賺」は「せっけん」か「せつれん」か迷ったのですが「せったん」でした。「賺」は宥め賺す(なだめすかす)などで過去問にも出ていて、確か「タン」という読みも調べていたはずなのですが思い出せず。

21「鑷」は脊髄反射で「みみかき」と答えていましたが、最後の見直しで「いや『みみかき』なんて漢字なかったはずだぞ…」と我に返って「けぬき」に直しました。セフセフ。

26「朝餉」は絶対「あさげ」だと思ってたのですが正解は「あさがれい」。「餉」に「け」という訓読みはなく「あさげ」は熟字訓なんですね(知らなかった)

結果:25 / 30
よし

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めざせ漢字王!はじめての漢検1級受検<後編>

めざせ漢字王!はじめての漢検1級受検<前編> の続きです)

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漢検1級の初受検を控え、過去問をひたすら解き進めました。
平成10年度第1回から順番にチャレンジしていき、多くの回で160点以上を取ることができたので「これはもしかしたら合格できるかも!」と自信を持てるようになってきました。点数の推移は下図の通り。

漢検1級過去問の点数の推移
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過去問は平成29年度まで取り寄せていたのですが、古い過去問から解き進めていたため、残念ながら最近の過去問を十分に解く時間を確保できませんでした。痛恨のスケジュールミスです。試験時間は60分、答え合わせは10分ぐらいで済むのですが、その後の復習の仕方が非効率的で、想定以上に時間を要してしまったのが反省点です…

過去問の復習の反省点

漢検漢字辞典の罠

復習では間違えた漢字を『漢検漢字辞典』で調べて、読みや熟語をノートに書き出すという単純な作業を繰り返していたのですが、ここに時間のロスがありました。実は勉強時間の多くを『漢検漢字辞典』の索引を引いてページをぺらぺらとめくる作業に費やしてしまっていたのです。

漢検 漢字辞典 第二版

漢検 漢字辞典 第二版

 

漢検漢字辞典』は普通の漢字辞典とは一線を画し、部首順ではなく代表音の五十音順で漢字を立項しているのが特徴で、読みから直感的に引くことができるのですが、

  • 読みの次は画数順になってるので複雑な漢字の画数を数えなくてはならない
  • 複数ある音読みのうち代表音以外のハズレ音で引いたら一向に見つからない
  • そもそも音読みがわからない

といったトラップがあり、目的の漢字を引くのに予想以上に時間を要してしまいます。さらに四字熟語辞典を引いたり国語辞典を引いたりすると、貴重な勉強時間はどんどんなくなっていきます。『漢検漢字辞典』は漢検1級合格には欠かせないバイブルなのですが、復習では『漢検漢字辞典』に固執せず、手書き文字で素早く引ける電子辞書も積極的に利用すべきだったと反省してます。

  • 全訳 漢辞海 第三版(有料)
    物書堂の辞書統合アプリと組み合わせて使うと、国語辞典と漢字辞典の横断検索ができるのでおすすめです。有料ですが入れておいて損のないアプリだと思います。『漢検漢字辞典』に載ってる訓読みが載っていないことがあるので、その点は注意が必要です。

  • 漢字ペディア(無料)
    漢検協会謹製のWebアプリなので『漢検漢字辞典』に準拠しています。変換しにくい漢字を調べる際は、スマホの手書き入力機能と組み合わせると便利です。熟語が子ページになっているので一覧性は紙の辞書には及びません。

漢字の音符の調べ方

同じ音符をもつ漢字を整理するのは、漢検1級の勉強において極めて大事なのですが、これもなかなか骨が折れます。音符をまとめた『漢字音符字典』が最も頼りになる書籍なのですが、音符の読みの順番に掲載されているので、

  • 音符の読みがわからないと引けない(ex.「修」の音符は「ユウ」)
  • そもそも音符がどれかわからない

といったトラップがあります。巻末に載っている索引は、画数ごとに漢字が無造作に羅列されているだけであまり役に立ちませんでした。あと『漢字音符字典』が絶版で入手困難という難点もあります(私は図書館で借りました)(2022-11-11追記:『漢字音符字典 改訂新版』が出て容易に入手できるようになりました)

『漢字音符字典』で目的の漢字がなかなか見つからないときは、先人のブログ記事に頼りました。おすすめは下記のサイトです。

  • 漢字の音符(石沢誠司氏)
    Googleで「漢字の音符 +(調べたい漢字)」で検索するとヒットします。調べたい漢字の同音家族をまとめた記事が出てくるのでおすすめです。辞書のように細かく解字や意味が書いてあります。
  • 漢字検定1級受験者応援ブログ(老いぼれプログラマ氏)
    Googleで「漢字ノート +(調べたい漢字)」で検索するとヒットします。手書きのノートと解説記事がアップロードされています。Yahoo!ブログなので、このまま移行されないと2019年12月で消えてしまいます…
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めざせ漢字王!はじめての漢検1級受検<前編>

「いつかは漢検1級に合格したい」

それが私の幼い頃からの夢でした ──

大学1回生の夏、漢検準1級に合格し、次はいよいよ念願の漢検1級となりました。しかし漢検1級の勉強は準1級までとは違い一筋縄ではいきません。問題集をむやみに解いても成績が伸びず、飽きてブランクを空けたら折角覚えた漢字が抜けてしまい、何度もくじけそうになりました。受検記の<前編>では、そんな漢検1級初受検に至るまでの紆余曲折の道のりを書いていきます。

 

征服できない完全征服(2012.07.09 - 2015.09.20)

本腰を入れて漢検1級の勉強を始めたのは大学院に入ってからでした。サークルの後輩らが漢検1級の勉強を始めだしたというのもモチベーションにつながったと思います。

最初に購入した問題集は『完全征服』です。このときはまだ知る由もなかったのですが、この1冊を解いただけで “完全征服” できるほど漢検1級は甘い世界ではありませんでした。

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ようこそ!地図に載らない小字地名の世界へ

地名が好きです。

日本全国に多種多様な地名がありますが、その中でも私を魅了してやまないのが「小字」と呼ばれる小地名です。全国に数百万は存在しているというローカルな地名で、かの柳田國男も愛していました。ちなみに読み方は「しょうじ」ではなく「こあざ」です。これだけでも覚えて帰ってください。

高校生の頃にはじめて小字ワールドに足を踏み入れて以来、本業の傍ら、かれこれ十年以上小字を研究してきました。もはや小字と共に平成を歩んできたと言っても過言ではありません(過言です)

 

地図に載らない地名との出会い

高校最後の春休み。ふらふらと街を歩きながら宅地開発工事を眺めていたら、看板に見慣れぬ地名を見つけて全身に衝撃が走りました。

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草津市上笠一丁目字骨コボス

 

字骨コボス

 

骨、こぼす…!? 何なんだこの物騒な地名は。

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実録!結婚式のマネー事情:僕と新婦と福澤諭吉

結婚しました!!!!

人生最大のイベントである結婚式を終え、やっと一安心。準備やら何やら非常に大変でしたが、ゲストの方々に楽しいひとときを過ごしていただき、頑張って盛大な式を挙げて良かったと心から思います。会場のプランナーさんにも大変お世話になりました。

しかし、ブライダル業界もビジネス。もちろんお安くありません。

ゼクシィ 結婚トレンド調査2018調べ」によると、挙式・披露宴に掛かった金額の全国平均は 357.5万円 。わずか半日の祝宴でいかに莫大なお金が動いているかわかります。
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私もご多分にもれず、出費がかさみ、クレジットカードを限度額まで使い切ってしまいました。

 

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今回は、純白のベールに包み隠されている「結婚式のマネー事情」について、家計簿がてらブログに記録しておこうと思います。

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これから結婚式を挙げようと思っている方々の参考になれば幸いです。

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中学時代のひどい自由研究を大人になった私がぶった切る

お盆に実家に帰ったときに中学時代の自由研究を見つけました!

夏休みの自由研究、懐かしいなあ。大人になった今なら自由研究のテーマになりそうなネタがぽんぽんと浮かびますが、小学校を卒業して間もない15年前の私はさぞかしテーマ決めに頭を悩ませたことでしょう。

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錆の研究

中1の私の研究テーマは(さび)です。チョイスが渋い…

錆の何を調べたのかまるでわからない「錆の研究」という雑なタイトルですが、はたしてイオンも知らない中学生の私はちゃんと錆を研究できたのでしょうか。

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NTTのロゴマークで角の三等分問題を解いてみた

古代ギリシャの三大作図問題の一つに「角の三等分問題」があります。与えられた任意の角をコンパスと定規のみを用いて三等分するという、解けそうで解けない難問です。長き年月にわたり数学者を悩ませたこの問題は、1837年に数学者ピエール・ヴァンツェルによって作図不可能であることが証明されて、終止符を打ちました。

しかし、コンパスと定規だけでは解けなくても、もう一つ身近な「ある図形」を使えば… 角の三等分問題はいとも簡単に解くことができるのです!!

 

その図形とは…

 

NTTのロゴマーク です!!

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ちょっとこのままでは太すぎるので線を細くして使いましょう。
(…実はここでちょっと細工を加えてるのですが、ネタバレは後半で…)

まずはNTTを横向きにして、ループの先端に三等分したい角( 3\theta)をそっとあてがいます。
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続いて、下図のように左端のおへそからぐいっと斜め上の交点に線分を引きます。このとき作られる角が、最初の角の 1/3 の大きさ( \thetaになってます。はい、三等分おわり!
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三等分したい角にNTTのロゴマークを重ねて一本だけ線を引けば、あっという間に角の三等分ができてしまうのです! ここまでわずか数秒。

あとは余裕があれば、コンパスと定規をうまいこと使って、角  \theta をコピペしてあげてください。角の三等分線を引くことができます。

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一体、なぜこんなことができるのか。すべてはNTTの計画通りなのか。

 

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